「しんぶん赤旗」2008/5/14
社会保障制度再構築を
長崎市民フォーラム開く


 医療や福祉について考える、「長崎市民フォーラムd」(生活支援センターおたくさ主催)が十一日、長崎市内で開かれ、約八十人の市民が参加しました。


 開会あいさつで「棄民政策や差別・分断が広がるなかでどう国民の連帯を築くか」と問題が投げかけられました

 長崎県民主医療機関連合会の永田勝美事務局長が後期高齢者医療制度と社会保障について基調講演。同制度の問題点を指摘し、「今の社会は弱肉強食の社会。憲法二五条を実現するために、生きる権利の保障である社会保障制度を再構築しよう」と呼びかけ、国民が声をあげることの重要性を強調しました。

 パネルディスカッションでは、地域で命と暮らしをどう守るかが話し合われました。パネリストから介護保険や障害者自立支援法の現状と問題点が指摘され、「生存権の観点から当事者の意見を聞き、国際的な水準に合うよう抜本的に見直すべき」「制度のしばりが新たなストレスを生んでいる」「障がい者も自分らしく、みんなと同じように生きていきたい」などの意見が出され、憲法二五条を政治や暮らしに生かすことや地域での連帯の重要性が語られました。

 集会に参加した嘉村洋子さんは、「後期高齢者医療制度は切実な問題です。撤回できるものなら撤回させたい。声を上げなければ」と話しました。