しんぶん赤旗」2008/4/26
最賃では病院行けぬ
県労連が生活体験報告会


 長崎県労連は二十三日、長崎市内で最低賃金生活体験交流集会を開きました。

 長崎県の最低賃金、時給六一九円でひと月働いたときの給料から税、社会保険、家賃(三万円)などを差し引いた六万三千九百七十七円で一か月生活するというものです。二月十一日から三月十日まで十九人が「極貧生活」を体験しました。

 最賃体験の意義について、県労連の柿森紀和子事務局長は、最賃審議会や労働局への要請など労働者の主張に強力な正当性を与え、最賃引き下げを主張する経営者の言い分をくじく重要な武器になるとのべました。

 最賃体験者は、「最賃では病院に行けない。子どもを学校にやることもできない」「薬代が月数千円。病院に行けなければ、『死ね』と言われているのと同じ」「生活は無理、が実感」と最賃生活を告発しました。
 また、「お金のこと、自分のことしか考えなくなる」「声をあげるべき非正規労働者は四六時中働いており、余裕がない」「全体の賃金が引き上がらなければ福祉制度は壊れる」などの意見も出されました。

 自治労連からは、県内自治体の非正規職員についての調査結果が報告されました。

 生協労組の浦岡克治さんが行動提起。「声を上げなければ変わらない。最賃の引き上げを求め、ともにがんばろう」と呼びかけました。