「しんぶん赤旗」2008/4/5
諌早湾干拓 知事親族企業
入植選定に疑惑

 金子長崎県知事と谷川弥一衆院議員の親族が役員を務める企業が諫早干拓農地に入植することに関し、「諫干への公金支出をやめさせる会」は三十一日、知事あてに申し入れを行いました。

 同会の渕上剛幸事務局長は、漁民を苦しめ、巨額の税金を投入して完成した農地に、自らの親族の企業(T・G・F)を入植させるとは言語道断だとのべ、役員を辞任したからといってその責任を免れるものではないと批判しました。

 さらに、T・G・Fが条件のよい小江干拓地の三分の一を占め、その選定方法に疑惑がもたれると指摘。五人の役員のうち三人が辞任しているのに選考基準を満たすのか疑問だとのべました。

 ▽選定の経過と知事自身のかかわり▽T・G・Fの設立へ知事の関与▽知事の進退、責任を明らかにすることなど四項目について、知事に回答を求めました。

 応対した県農林部の安楽敏参事監は、「あなたたちが勝手に疑惑をもっているだけ。県は問題ないと思っている」などと発言、場は紛糾しました。

 参加者は、口々に「知事自身が『まずい』と言っている。知事の真意を聞いたのか」「県民は大きな疑惑を持っている。知事自身が回答すべき」「真摯に受け止めよ」と批判しました。

 会は、知事が直接回答するよう強く要請しました。