「しんぶん赤旗」2008/3/22
改憲勢力に負けない
稲佐山9条の会、二周年のつどい


 長崎市の稲佐山九条の会は十六日、市内で結成二周年のつどいを開き、三十五人が参加しました。

 奥村英二呼びかけ人代表は、海外派兵恒久法や新憲法制定議員連盟の動きにもふれ、「九条が変えられれば生活はどうなるか。負担が増えるだけ。地域で九条を守る運動を広げよう」とあいさつしました。

 長崎大学の井田洋子准教授が「暮らしと平和を考える」と題して講演しました。

 井田氏は、憲法が国民の権利と自由を守るためにあると憲法の意義や基本的人権の変遷についてのべ、デモ規制や死刑制度、公害問題など日本政府による人権侵害の実情を明らかにしました。
 日本では経済的・社会的弱者の保護など社会権が恩恵的であるとのべ、行き過ぎた規制緩和が弱者切り捨てを生んでいると指摘。「安全」を理由に「人権」を制限する動きが顕著になっているとのべ、「現憲法の精神が政治に活かされてきたとは言いがたい。自民党の新憲法案は憲法を国民を統制するための道具と位置づけており、改正は国民にとって望ましいものではない」と語りました。

 二年間の活動経過、今後の行動予定が報告され、「改憲勢力に負けないよう、毎月何らかの行動、ニュースの発行をしていきたい」と決意がのべられました。