「しんぶん赤旗」2008/3/19
平和願い音楽祭 長崎市



 08長崎平和音楽祭(同実行委員会主催)が十五日、長崎市の平和会館で開かれ、約四百五十人の市民が音楽の夕べを楽しみました。

 同音楽祭は八三年からほぼ毎年開かれ、今年は二十四回目。今年は、核兵器の恐ろしさを伝える短編映画やチェルノブイリの被曝者ナターシャ・グジーさんの歌声、被爆ピアノの演奏などが上演されました。

 ナターシャさんは、ウクライナの民族楽器バンドゥーラを手に「キエフの鳥の歌」「涙そうそう」などを歌い、その透き通るような美しい歌声は観客を魅了しました。

 ナターシャさんは六歳のとき、チェルノブイリ原発から三・五`で被曝し、避難生活を強いられました。「緑輝く街が死の街になった。友人のこどもたちには障害がある。このできごとを忘れてはならない。忘れることによって同じ過ちを繰り返すのだから」と流ちょうな日本語で語り、核の恐ろしさを訴えました。

 長崎のピアニスト村川千佳さんは、広島で被爆したピアノで演奏。八十年近く前につくられたものとは思えない音色を響かせました。

 最後に、被爆ピアノの伴奏でナターシャさんと08平和音楽祭合唱団が「アメイジンググレイス」を合唱、平和への思いをひとつにしました。

 参加者は、「とてもきれいな声に感動しました」と語りました。