「しんぶん赤旗」2008/2/26
被災者の救済早く
じん肺訴訟の原告ら訴え


 三菱長崎造船じん肺訴訟第二陣の早期解決をめざし、原告や弁護団、支援者など約五十人が二十四日、長崎市鉄橋で宣伝行動を行いました。

 原告らは、「じん肺・アスベスト被害者救済を早く!裁判長期化は許されない」と裁判の支援を訴えるビラを市民に配布しました。

 初柴俊夫原告団長は、マイクを握り、「三十年間会社の発展のために尽くした原告のTさんがじん肺で亡くなりました。『若い後輩のためにも人間らしく働ける職場をつくってほしい』これがTさんの遺言になりました。私たちはもう待ってはおれません」と訴えました。

 原告や支援者は次々と、「会社は儲かりさえすればいいのか。職業病にかかっても知らんふりすることが許されるのか」「石綿被害は深刻。症状は進むばかり。三菱はこの現実を受け止めよ」「じん肺と石綿予防対策を徹底しなかった企業と国の責任は重大」などと理不尽な三菱を批判しました。

 熊谷悟郎弁護団長は、「じん肺認定に現行法はX線を採用している。CTは万能ではない。全国のじん肺裁判でCTを主張しているのは三菱だけ」と話しました。

 冷たい風の吹くなか、原告の遺族も参加。「下請けは本工より大変な仕事をやっていたと聞く。同じところで働いてきたのだから同じように救済すべき。早く解決してほしい」と八十一歳の女性は語りました。