「しんぶん赤旗」2008/2/27
市民・学生憲法を学ぶ
諫早市で伊藤塾長を迎えて


 諌早市の「青空」学習会は二十四日、長崎ウエスレヤン大学で「憲法を学ぶ集い」を開き、学生や市民二百二十五人が参加しました。

 集いでは、伊藤塾の伊藤真氏が「日本国憲法の論点」と題して講演しました。

 伊藤氏は、「正義」のために命を道具として扱う戦争は絶対に許せないとのべ、個人の尊厳を定めた十三条に憲法の根本的な価値があると強調しました。

 国民は、戦争と格差・差別の戦前の日本を否定し、人権と平和を目的とする国民主権の現憲法を国民の意思として制定したとのべ、改憲派のねらいを、個人のための国家から国家のための国民へと転換させ、アメリカとともに世界で軍事行動をするためだと指摘。改憲によって人権が侵害されると警告しました。

 「多数決も絶対ではない。そこに歯止めをかけるのが憲法。多数決で奪ってはならない価値が人権であり、やってはいけないことが戦争」と強調。「憲法とは国家権力を制限し、人権を保障するもの」とのべました。
 講演に続き、母さんコーラス「樹」が歌で憲法を守ろうと呼びかけました。

 参加した五十代の女性は、「権利と義務はセットのように言われているが全く別のものだということがわかった。だまされてはいけない」と話しました。