「しんぶん赤旗」2008/1/30
体験を語って憲法を学習
佐世保九九島九条の会


 九十九島9条&99条の会は二十六日、佐世保市内で講演会を開き、百八十人が参加しました。

 県九条の会の呼びかけ人の一人でもある土山秀夫氏(元長崎大学学長)が「体験的日本国憲法」と題して講演しました。

 土山氏は、ふとんをかぶってクラシックのレコードを聴いたことなど戦前戦中の自らの体験を語り、「息苦しかった時代から見れば、今の自由がいかに得難いものであるか。呼吸できることのありがたさを忘れてはいないか」と問いかけました。

 改憲の動きについて、「軍は自立的に肥大、増殖していくもの」であり、改憲勢力が、最高法規である憲法を日米軍事同盟に従属させようとしていることを批判。九条を持つ日本がすべき国際貢献は非軍事の活動であり、民生の安定にこそ力を注ぐべきであると強調しました。

 参加者から意見や質問が次々と出され、土山氏は、「九条は日本人だけのものではない。国際的な約束であり、勝手に変えることはできない」「武力で解決するやり方を変えさせるために、国民が知ること、発言することが大事」と述べました。

 講演に先立ち、川原紀美雄長崎県立大学教授が会を代表してあいさつ。会の名称に99条を加えた意義を語りました。

 講演を聞いた男性(82)は、「九条は死んでも守らなければならないと思った。若い人に粘り強く訴えていきたい」と感想を語りました。