「しんぶん赤旗」2008/1/20
国家・宗教の距離保たねば、信教の自由は守れない
高見大司教が講演


 本島等元長崎市長の銃撃事件を忘れてはならないと毎年開催されている「自由と民主主義のつどい」が十八日長崎市内で開かれ、七十三人が参加しました。

 つどいでは、県九条の会の呼びかけ人のひとりでもある高見三明大司教が「信教の自由、政教分離と憲法」と題して講演しました。

 高見大司教は、国の宗教活動を禁止した憲法二十条三項を改定し、「社会的儀礼又は習俗的行為の範囲」以内であれば国の宗教的活動を認めるようとする動きがあることを紹介。
 「靖国神社への参拝を公然と行えるようにするためのもの」と指摘しました。
 教育基本法の改定と合わせ国家と宗教が一体化する危険な動きを忘れてはならないと強調。「国家と宗教が適正な距離を保たなければ、信教の自由は守れない」と語りました。

 つどいには、本島元市長も参加。「どのような場合もいかなる人も命を粗末にすることはしてはならない」と語りました。

 集会は、「自由と民主主義が花開く社会を築くために力を合わせよう」と呼びかけるアピールを採択しました。

 つどいに参加した西本一朗さん(65)は、「憲法二十条が変えられようとしていることを初めて知った。九条にばかり目が行きがちだが、知らない間にいろいろなものが変えられようとしている。自民党の憲法草案を読んでみたい」と話しました。