「しんぶん赤旗」2008/1/8
長崎市立図書館が開館
蔵書数32万冊 願いかなう


 長崎市民の長年の願いであった市立図書館が五日開館し、大勢の市民が訪れました。

 新しい図書館は、地上四階、地下一階の建物です。蔵書数は開館当初で約三十二万冊。
 収蔵能力は八十万冊です。閲覧席が三百八十席。パソコン室、多目的ホールや会議室もあります。ガラス張りの明るく開放的な室内です。

 子どもと来た三十代の女性は「趣味の本や絵本もたくさんありいいですね」とうれしそう。

 新図書館が建設されたところは、原爆被爆当時、被災者の救護所となった新興善小学校跡地。図書館の一角には当時の救護所の様子を再現した教室があり、被爆体験の証言などを見ることができます。

 これまで、県庁所在地で市立図書館がないのは全国的にもほとんどなく、市民から待望の声が上がっていました。

 長年、市立図書館をつくる運動を続けてきた今村順子さん(57歳)は「図書館ができて感無量ですが、これまで身近で子どもたちに親しまれていた図書センターがなくなり残念です」と語りました。

 新図書館は、建物の建設から運営まで民間業者に委ねるPFI事業であり、中核市としては初めてです。

 日本共産党の津村国弘市議は、「本当に市民のための図書館と言えるようにするために積極的に提言をしていく必要がある」と語りました。