「しんぶん赤旗」2007/12/8
諌早湾干拓に公金ストップ
勝利判決めざす集会に150人


 諫干農地公金差し止め訴訟は今月十七日、判決を迎えます。

 「諫干への公金支出をやめさせる会」は五日、「勝利判決をめざす12.5決起集会」を長崎市内で開き、約百五十人が参加。勝利判決へ決意を固め合いました。

 堀良一弁護団事務局長は裁判の到達点について報告。この事業は、土地の配分や農業振興公社への貸し付け方、大規模農家優遇など違法、脱法行為だらけだと批判。「工事は完了したが事業は完成していない。この裁判は事業の差し止め訴訟だ」と述べ、長崎の運動が事業を中止できるかどうかにかかっていると強調しました。

 馬奈木昭雄弁護団長は、「こんな事業を許していいのかという県民の声を大きくし、裁判に勝利することで有明海再生の道が開かれる」とたたかいを呼びかけました。

 佐賀県大浦で造船業を営む大鋸(おおが)豊久さんは、「漁業を守るべき農水省によって漁民が殺されようとしている。こんな理不尽なことが許されていいのか。漁民がいなくなり町が滅んでいくのを見るのはつらい」と切々と訴えました。

 「一分一秒でも早く開門して海を戻してほしい」「諫干は人生をくるわせた。漁民は日雇いに出、都会の片隅でひっそりと暮らしている。自殺にも追い込んだ」など漁民や市民の訴えに目頭をおさえる人の姿も見られました。