諌早湾干拓を超党派の国会議員が視察
共産党仁比議員、「開門調査は可能」

 諫早湾干拓に反対する住民らの声を受け、超党派の国会議員による諫早湾干拓地・有明海視察が二十五日行われました。

 視察には、日本共産党の仁比聰平参院議員ほか民主、社民、国民新党から六人が参加しました。

 一行は、北部排水門や堤防ポンプ排水、干拓地前面堤防などを視察しました。現地では九州農政局諫早湾干拓事務所の内山直治所長が案内しました。

 参加者からは「なぜ開門しないのか」「アオコが発生しているが農業用水として問題ないのか。漁業への影響は」「水質は県の目標値をクリアしているのか」「調整池の水は農業用ではなかったのか」などの質問が出されました。

 所長の説明に漁民が抗議、返答に窮する場面もも見られました。
 移動のバスの中で、漁民が諫干が始まってから深刻な漁業不振に陥っている実情を訴えました。

 干拓地視察のあと、農民とも懇談。農業者からは、「干拓農地には大規模農家しか入れないが価格補償がないもとでうまくいくのか。既存の農家には基盤整備事業のほうがよい」などの意見が出されました。
 視察団は、福岡県大牟田市でも漁民と懇談しました。

 仁比議員は、「開門の方法を工夫すれば堤防や環境への影響も配慮しながら、中・長期の開門調査はできる」と語りました。