「しんぶん赤旗」2007/11/27
和解まで21年、長崎で報告会
金融公庫不当差別


 二十一年に及ぶ裁判で最高裁で和解した、国民生活金融公庫不当差別事件の原告仲村吉博さんの報告集会が長崎市内で開かれました。
 報告集会には、これまで支援してきた人たちが集まりました。

 集会では、これまでの国金闘争を記録したビデオが上映されました。

 開会にあたり国民救援会県本部の井上昭八郎事務局次長は、一審、二審の敗訴にも関わらず最高裁で和解したことは異例のこと。日本共産党の国会での追及や国連の人権委員会の勧告、そして原告たちのたたかいのたまものだと述べました。

 報告に立った仲村さんは、「思い出すのも大変なくらい長かった。たたかい始めたのは、職員の無権利の状態を改善し、中小業者の役に立てる公庫にしたいという思いから。組合が御用組合となり、組合の支援を得られないままのたたかいだった。あいさつさえされない職場での全面排除。裁判の敗訴など不安もあったが、中と外でのたたかいが最高裁を和解に踏み切らせた」とこれまでの支援に感謝の意を表しました。

 支援者からは、長く苦しいたたかいへの驚嘆とねぎらいの言葉が相次ぎました。

 妻の仲村妙子さんは、人間としての尊厳をかけたたたかいだったと語り、お礼の言葉を述べました。