「しんぶん赤旗」2007/11/18
子ども条例をより良く
「考える会」が県に申し入れ


 「長崎県子ども条例を考える会」は十六日、県こども未来課に対し、よりよい子ども条例をつくるために要望書を手渡しました。

 「会」のメンバーは、素案の、子どもを育てる最も重要な責任は保護者にあるとした条項の削除を求め、子どもが成長できる環境づくりに県の責任を明記すること、子どもの権利の保障を明確にすることなどを要望しました。

 メンバーは「(素案は)親に『しっかり育てなさい』と言っているよう。子どもを育てるのは親の自己責任のように受け取られる」「他県の条例もよく検討してほしい」と述べ、県の素案に疑問を投げかけました。

 また、「子どもたちに『あなたたちにはこういう権利があるんだよ』と伝える内容にしてほしい」「自分が大切と思えるには権利を学ぶ必要がある」など、子どもたちに権利を教えることの重要性を強調しました。

 応対した大串祐子課長は「願っていることは同じ。県民の総意としてこの条例を制定したい。条例という制約上表現が限られる」と述べました。

 要望書は、戦争と核兵器の脅威がない平和な社会で育つ権利を盛り込むこと、子どもの権利が侵害されたときの救済策、救済機関の設置も求めています。

 「会」では子ども条例検討委員へも要望書を届けることにしています。