「しんぶん赤旗」2007/10/25
社保協が学習会
後期高齢者医療について学ぶ


 長崎県社会保障推進協議会は二十日、長崎市民会館において公開講演会を行い、約七十人が参加しました。
 「医療制度改革法と社会保障のゆくえ−高齢者医療制度の問題を中心に−」と題し、伊藤周平鹿児島大学教授が講演。

 伊藤氏は、自公政権の構造改革のもとで非正規雇用が増大し、餓死や孤独死、ワーキングプアなど深刻な貧困が広がっているにもかかわらず、国は何ら対策をとらず、生存権規定が空洞化していると指摘しました。
 また、保険料が天引きされることや滞納者から保険証をとりあげることなど後期高齢者医療制度の問題点について述べ、医療制度改革は、深刻な医療荒廃と生命の危機が現実のものとなると警告。社会保障拡充の財源は十分にあることを国民的な理解にする必要があると強調しました。

 最後に伊藤氏は、「生存権保障の運動は戦争をしない国づくりでもある」と述べました。

 参加者から「後期高齢者医療について、ほとんどの国民が知らない。もっともっと多くの人に知らせたい」「高齢者のなかに危機感が広がっている」「絶対廃止させたい」などの感想が出されました。

 社保協は講演会に続き、第十一回総会を開き、貧困問題の解決と平和に文化的に生きる権利を求めることを基調に運動を進めることを確認しました。