「しんぶん赤旗」2007/10/18
子ども条例策定延期
 批判受け長崎県

 長崎県で来年二月議会に上程予定だった「長崎県子ども条例」の策定が延期されました。

 県は、六月に条例の第一回検討委員会を開き、これまで三回の委員会で検討。十月にはパブリックコメントを募り、来年二月の議会に上程される予定でした。

 この条例の主な内容として、少子化対策の推進、子どもの健全育成、いじめや虐待などの防止があげられています。
 条例の素案を目にした県民らが、「子どもの権利条約」の内容とかけ離れており、県民に周知する間もないまま性急な策定はすべきでないと「長崎県子ども条例を考える会」を立ち上げ、運動を進めようしていました。

 このような動きを察知してか、十日、県は急きょ、スケジュールの変更を発表、来年九月議会上程を目途とするとしました。変更の理由として、県民からの意見を聞き、県民の意思を反映させるためとしています。


考える会が学習会開く

 「長崎県子ども条例を考える会」は十四日、長崎市内で学習会を開催、約五十人が参加しました。

 高知県や福岡県志免町の条例などと比較、県の条例の問題点について話し合いました。

 会のメンバーである古豊史子さんは「子どもの権利が侵害された場合に、確実に救済を約束するものであってほしい。そのために、ていねいに県民や、特に子どもの声をひろってほしい」と話しました。