結成50周年を記念し
長崎被災協が証言集出版


 結成五十周年記念として、犠牲者の鎮魂と原爆を知らない若者へ被爆体験を受け継ごうと、長崎原爆被災者協議会(被災協)はこのほど、「明日に生きる者たちへ-結成50周年記念『証言』集-」を出版しました。

 長崎被災協としては第四集目の証言集となります。五十五人の被爆者の証言と聞き書き、被爆六十周年の被爆者調査の結果などが収録されています。

 証言の聞き取りには、放送局や新聞社の記者八社十二人のほか、新日本婦人の会、生協ララコープが協力。

 山田拓民被災協事務局長(写真)は、「マスコミ関係者が聞き取りに協力したことは初めてであり、画期的なこと。若い記者たちのなかに被爆体験を風化させてはならないという思いが広がっているのでは。うれしい」と語ります。

 被爆者が高齢化するなかで、被爆体験の継承は大きな課題となっています。この本には、いま、核兵器を容認する動きがあることに対し、戦争を再び起こさせないために「日本国憲法を確定した私たちの、世界に対する責務」として被爆体験を語り続けなければならないという被爆者の思いが込められています。

 長崎被災協では、この本を県内のすべての学校、平和団体などに届けたいと話しています。

 問い合わせは、長崎被災協まで。電話 095ー844ー0958