「しんぶん赤旗」2007/10/05
諫早干拓 県の返済計画変更で批判
県民の理解得られない
 堀江県議が質問


 日本共産党の堀江ひとみ県議は九月二十八日、県議会農林水産委員会で委員外発言をおこない、二月の県議会で賛成多数で決定された諫早湾干拓事業に係る農地リース方式を、債務負担行為の変更として再提案した議案について質問しました。

 このなかで鶴田孝廣諫早湾干拓室長は、これまで県が示してきた計画より償還期間が十四年短い新たな返済計画を明らかにしました。

 県は今年二月の県議会で、農地は県農業振興公社が一括して購入し、その資金五十三億円は農林公庫から全額借入。公社が農民に土地をリースし、償還に必要な資金は県が公社に貸付ける計画を示していました。

 しかし、この計画では、県は利子分を受け取るのみで、元金が回収できないことが「諫干への公金支出をやめさせる会」などの指摘で明らかになり、知事が七月の記者会見で新たな計画を発表。その計画では県は百年近くかかって元金を回収するというものでした。

 鶴田室長は、償還期間が短縮したことについて、県が公社に貸し付ける利率が二・二五%から一・九五%に下がったためと説明しています。

 堀江県議は、「約百年かかってのこれまでの返済が十四年短縮されようと、県民の理解が得られることにはならない」と反論しました。