「しんぶん赤旗」2007/10/02
後期高齢者医療制度 
別立ておかしい
五島市が意見書

 来年四月から実施されようとしている後期高齢者制度は、七十五歳以上の高齢者を他の世代から切り離し、一定額以上の年金から天引きするなど過酷な保険料徴収と負担増、医療切捨てを押し付けるものです。
 
五島市議会は二十八日、「高齢者の医療制度に関する意見書」を満場一致で採択しました。

 「意見書」は、「少ない年金から天引きされたら、暮らしていけるのか」という住民の声を紹介し、「高齢者の生命と健康を守り、人としての尊厳を守りうる医療制度とするために」として、国に対して@後期高齢者を別建ての診療報酬にして、医療を制限しないこと。A七十〜七十四歳の窓口負担を二割に引き上げないこと。B七十五歳以上の現役並み所得者も窓口負担は一割とすることなどを要求。

 広域連合に対しては、資格証明書の発行を行なわないことや低所得者に対する保険料や窓口一部負担の減免、後期高齢者に対する健診事業を、県には、減免制度と健診に対する補助金を要望しています。

 日本共産党の江川美津子市議(写真)は十四日の一般質問で後期高齢者医療制度について質問。中尾郁子市長が、資格証明書発行について「そぐわない。救済策を検討する」と答弁。この質問は地元紙にも取り上げられました。

 請願書を提出した五島健康友の会の島信幸副会長は「七十五歳以上を分けることがおかしい。老人は必要ないといわんばかりの制度だ。憤りを感じる。意見書が採択されてよかった。」と語りました。