「しんぶん赤旗」2007/9/5
医師として謝罪すべき
長崎県保険医協会が731部隊で講演会


 長崎県保険医協会は一日、「消せない記憶『七三一部隊』|医師として、親として|」と題する講演会を長崎市内で開き、四十人が参加しました。

 講師は、福岡県保険医協会理事の鷺坂英輝氏。鷺坂氏は、〇六年、〇七年の二回中国黒龍江省ハルビンを訪れ、旧七三一部隊本部を視察。そのときのようすをスライドを使って説明しました。

 七三一部隊は、第二次世界大戦中、日本の石井部隊が中国でおこなった生体実験です。マルタと呼ばれたその犠牲者は三千人以上といわれます。
 参加者は、恐ろしい事実に息をのんで聞いていました。
 
 鷺坂氏は、「加害の歴史が教えられていない。戦争は終わっていない。日本の医師としてきちんと謝罪すべき」「どうしてこのような恐ろしいことができたのか。自分の親や子に同じことができるか。そこを基準に考えたい」と語りました。

 参加者から、「中国人を劣等民族と見ていたのでは」「父が七三一ではないが石井部隊にいた。戦争にならないよう運動していきたい」など意見や感想が出されました。

 歯科医師の楠田昌子さんは「原爆などの被害だけでなく、日本が何をしてきたのか両方から見る必要がある。生体実験を行なったのは医師。同じ医師として七三一部隊を考えることは大切」と語りました。