「戦時中のくらし展」を開催
 長崎市歴史民俗資料館

 長崎市歴史民俗資料館で「戦時中のくらし展」が開催されています。
 平和の尊さを考える機会にと開催されたもので、同館としては初めての企画です。

 展示品は、主に長崎市内で収集されたものです。市の広報で呼びかけたところ市民から寄贈、提供されました。
 原爆や八二年の長崎大水害をくぐり抜けて保管されていたものです。写真や軍服など百点が展示されています。

 夏休みとあって、年配の人が孫に展示品を見ながら説明している姿も見られるといいます。
 大阪の父親から長崎に疎開している息子に宛てた手紙も展示されています。「(特攻は)日本人だけが出来る事だ。そうして国民も一人一人特攻隊になったつもりで仕事にはげんで戦争をして居る」などと記されています。

 防毒面や陶製(有田焼)の手榴弾、ビルマやマライの占領地の切手や紙幣、電熱航空被服という電気毛布の原理を利用した防寒服など初めて見る展示品に観覧者は熱心に見入っていました。

 「実物を見て当時のくらしに思いをはせ、いかに平和が大切かを知ってほしい」と永松実館長は話しました。
 同展は九月九日まで長崎市平野町の同館(平和会館内)で開かれています。入館無料。