「しんぶん赤旗」2007/8/11
県立鳴滝高校
被爆者の半生綴る「平和の旅へ」歌う


 長崎市の県立鳴滝高校定時制昼間部で九日、平和学習の一環として平和集会が開かれました。

 集会では、被爆者の渡辺千恵子さんの半生を綴った合唱組曲「平和の旅へ」を同合唱団が演奏、生徒たちは真剣に聞き入っていました。また、「ねがい」の歌をみんなで合唱しました。

 生徒の代表は「渡辺さんの生き方に胸が熱くなった。戦争の実相を学び、風化させないよう勉強していきたい」とお礼のことばを述べました。
 橋田直次教頭は、「父母ともに被爆者であったが、子どもたちが差別されることを心配して『そのことを絶対に他人に話してはいけない』と言われていた」と自らの体験を語り、平和の大切さを訴えました。

 同高校では、平和学習として、学年ごとに原爆資料館等の見学や被爆者の話しを聞く活動、被爆遺構めぐりなどの活動に取り組み、それを「五十字メッセージ」や俳句や詩、絵画などで表現した平和文集を発行しています。

 八月九日は平和集会を開き、「文集」での追体験、平和を考えるステージなどに取り組んでいます。
 集会に参加した生徒は「『どうして戦争はなくならないのだろう』ではなく『どうしたら戦争が消えるのだろう』と考えることが大事」(三年女子)と感想を書いていました。