「しんぶん赤旗」2007/8/1
浦上九条の会が2周年で憲法考える講演会


 うらかみ憲法九条の会は二十九日、二周年記念として高橋眞司前長崎大学教授を講師に、「浦上で受難の歴史と憲法を考える」と題して講演会を開きました。

 参院選の投票日にもかかわらず六十人がつめかけ、熱心に講演に耳を傾けました。

 高橋氏は、日本国憲法は、主権在民、基本的人権、平和主義など普遍的な内容を含むものであり、マグナカルタやフランス人権宣言などと並んで「ミレニアム・スタンダード」(千年単位の価値基準)で考えるべきものであると、この憲法のすばらしさを語りました。
 日本国憲法は、戦争の大きな犠牲のうえにあると述べ、「改正」によって憲法が、国民の自由と権利を定めたものから責任と義務を定めたものに変えられてしまう危険性を指摘。苦しめられているものが歴史を変えることができる、この浦上の地から平和のメッセージを発信していこうと訴えました。

 浦上九条の会の呼びかけ人のひとりである葛西よう子さんは、「日本が誇れるものは憲法しかない。憲法を守る運動を息長く続けていこう」と呼びかけました。

 参加した五十代の女性は「日本国憲法はアメリカに押し付けられたものとよくいわれるが、ドイツやフランスなどの憲法のよいところをとりいれていることを初めて知り、すばらしい憲法だとあらためて思った。この憲法を守らなければ」と語りました。