「しんぶん赤旗」2007/6/7
長崎造船じん肺第2陣訴訟
三菱が和解を拒否
原告団たたかう決意語る


 「三菱長崎造船じん肺第二陣訴訟」の第二回和解協議が、五日、長崎地方裁判所において行われました。

 午前九時三十分、裁判所前には原告や遺影を抱いた遺族、支援者約四十人が駆けつけ、三菱が和解を受け入れるよう訴える集会を開きました。集会のあと裁判所前を行進し、「じん肺訴訟」を市民にアピールしました。

 午前十時から和解協議が行われ、原告や遺族らは不安げな様子で結果を待っていましたが、約三十分後、三菱が和解を拒否したことが伝えられると、大きなためいきとともに、怒りの声があがりました。

 「三菱で三十八年間、鉄工の仕事をしてきた。じん肺の手術をし、今も病院に通っている。生きているうちに解決してほしい」「もう、みんな歳をとっているのに、なぜ・・・」と声をつまらせました。

 原告団は、県勤労福祉会館で報告集会を開き、熊谷悟郎弁護団長が、和解拒否の不当性を告発、この裁判の意義に確信をもって最後までがんばろう、と訴えました。原告や支援者から三菱に対する怒り、最後まで闘う決意が次々語られました。

 この裁判は、三菱長崎造船所で働く労働者、下請け労働者などがじん肺にかかり、三菱重工業を相手に損害賠償を求めていたもの。下請け労働者七名を含む原告患者三十九名(内七名が故人)と遺族二十八名合わせて六十名の原告団で、じん肺におかされた体で、高齢化も進み、一刻も早い解決が望まれていました。
 七月三十一日、長崎地方裁判所で判決が言い渡されます。