「しんぶん赤旗」2007/3/7
体験知り世界に伝えたい
ビキニデー青年が長崎市で報告

報告する大石さん(右端)と新木さん(左端)
 今年の「ビキニデー」には長崎から七人が参加、そのうち三人は青年で、ビキニデー全体集会で広島の青年とともに壇上にあがり「長崎からの決意」をのべました。

 そのエネルギーを地元に返そうと、原水爆禁止長崎県協議会は三日、長崎市内で「3・1ビキニデー報告集会」を開きました。

 報告集会では、県原水協の片山明吉事務局長がビキニデー全体の特徴を、「中国や韓国などの代表が参加しアジアの中での日本の在り方が問われた集会だった」と報告。過去の歴史認識が日本で正しく伝えられていないとの疑問とともに、反核・平和、憲法九条を守る運動への期待が寄せられたと強調しました。

 平和集会は初めてという新木士朗さん(27)は、「日本の平和を守るのはアメリカの核ではなく、非核三原則と憲法九条」との発言が印象に残ったと感想を語り、「今回の体験を生かしてまわりの友だちに話していきたい」と抱負をのべました。

 大石史生さん(29)は、被爆体験を聞くなど、活発な継承活動を続けている佐賀県の青年たちの取り組みや、原爆被害の実態を知らない韓国や中国の状況を学んだと報告。「私たちは被爆者の生の声を聞ける最後の世代」と、青年に託された思いを継承していく決意をのべました。

 この日の報告集会に参加できなかった馬場泉さん(31)さんが、ビキニデー集会で被爆二世として母親から聞いた被爆体験を語り、「私たち青年が被爆のことをもっと知り、世界中に広げることが大事」とのべ、大きな反響があったことが紹介されました。