「しんぶん赤旗」2007/3/2
核搭載可能米艦が長崎入港
被爆地長崎 市民が抗議


入港するイージス艦マスティン 核搭載可能な米海軍のイージスミサイル駆逐艦「マスティン」が一日、被爆地長崎の港に入港し、市民の怒りの唱和のなか港口にある柳ふ頭(長崎市小ヶ倉町)に接岸しました。
 県知事や長崎市長が「被爆市民の感情にあわない」と、繰り返し入港回避を求めたなかでの強行入港です。

 午前八時半、灰色の無気味な姿をあらわした同艦は、舳先(へさき)を逆転させ、三菱長崎造船所香焼工場を目の前にして着岸。岸壁付近は鉄条網の扉で封鎖されました。

 憲法改悪反対県連絡会が開いた「マスティン長崎入港反対緊急抗議集会」で、ながさき平和委員会の冨塚明事務局長は、「米海軍のイージス艦長崎入港は二〇〇〇年以降四回目で、すべてがミサイル防衛型。三菱長崎造船所が自衛艦だけでなく、米国のイージス艦を含め軍事的に最大限利用されることになる」と指摘しました。

 集会には田村貴昭党衆院比例候補も駆けつけ「米国といっしょに戦争する態勢づくりは許せない、憲法九条守れの声を広げよう」とあいさつしました。

 約六十人が「米艦船の長崎入港反対」「港の軍事利用やめよ」とシュプレヒコールを繰り返し入港に抗議しました。

 日本共産党の堀江ひとみ長崎市議(県議候補)は、「核疑惑濃厚なイージスミサイル艦が被爆地長崎に土足で踏み込んできた姿を目の前にして怒りが込みあげた。金子知事は回避を要請するだけでなく、青森県のようにきっぱり入港を拒否すべき」と話しました。