「しんぶん赤旗」2006/11/28
被爆地域拡大連絡会が初の街頭宣伝
支援事業の改善訴え


 「私たちも爆心地から十二`以内で被爆した被爆者です」。長崎被爆地域拡大連絡会(峰松巳代表)は二十五日、長崎市浜町の鉄橋(てつばし)で、「被爆体験者支援事業は元にもどせ」「被爆者を区別するな」と訴える街頭宣伝・募金活動を行ないました。

 連絡会として初の街頭行動。十三人が参加し、「十二`以内の全被爆者に健康手帳を」などと訴えるビラ九百五十枚を配布。政府交渉のための募金を呼びかけました。

 峰代表らは、「同じ十二`以内で被爆した人を『被爆者』と『被爆体験者』に区別するのは間違い」と訴え。そのうえで、長年の運動で被爆「体験者」支援の医療給付をやっと創設させたのに、「体験を話せない幼児被爆者らを医療給付から除外するのはとんでもない」と政府の冷たい被爆行政を批判しました。

 内部被曝の深刻さは科学的にも原爆症認定集団訴訟でも明らかにされてきており、「全被爆者への救済こそ核兵器廃絶への扉を開く証し」として、被爆者の立場にたつ救済制度を訴えました。

 被爆「体験者」への医療給付事業は、二〇〇五年六月の見直しで「被曝体験の記憶がない人」「コミュニケーションがとれない人」は対象からはずすとして、三千人以上(三人に一人)の給付が打ち切られています。

 街頭行動には日本共産党の山本誠一、中田ごう、津村国弘、内田隆英の長崎市議団も参加しました。