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裏金問題で県議会の全員協議会
中田晋介県議が知事の責任厳しく追及
 金子知事、未だに「判断つきかねる」と無責任発言
 

 2006年11月12日、日曜日にあるにもかかわらず長崎県議会は、裏金問題についての全員協議会を開きました。
 午前中報告した金子原二郎知事は、裏金問題について物品調達に関連した「不適切な処理」という認識を示し、7年前に裏金の存在を知りながら公表しなかった自らの態度について、「まちがったことだったのか、今でも判断がつきかねている」と言い切りました。また、質疑の中では、7年前に「裏金がなくなった」という報告を受けたとき、「どういう処理をしたのか、詳しく聞いていなかった」ことも明らかになりました。
 7年前の事実隠蔽が裏金の存在を続けさせ、県民に多額の被害を与えたという自覚も責任もないことがますます明白になりました。 
 こうした知事の姿勢を反映して、県の総務部長は、2000年当時の書類を破棄したことについて、「事実隠蔽でなく、再発防止のためにやったこと」と、驚くべき発言をしました。質問する中田県議 この写真は以前のものです。

 日本共産党の中田晋介県議は5分の持ち時間の中で、7年前に知りながら隠し続けた知事の政治責任など、厳しく追及しました。(質問全文は下に)

 全員協議会後、議会運営委員会が開かれ、24日に外部調査委員会の調査結果についての報告を求める、全員協議会を開催することを確認しました。
 共産党の中田晋介県議は、「直ちに100条調査委員会の設置を」と主張しましたが、提案は見送りとなりました。

  
 中田晋介県議の質問

 日本共産党の中田晋介です。党を代表して知事に質問いたします。
 今回、発覚した県庁の裏金問題は明確な違法行為であり、県民の大きな怒りを呼んでいます。その様な、裏金の存在を7年前に知りながら県民に隠し、また今回発覚したのちも、隠そうとした金子知事の責任は誠に重大であり、その資格が問われるものであります。

 第一に、知事は今日の報告で、7年前に1億8千万円の裏金の存在を知りながら県民に公表せず、内々に処理してきたため、今回の重大な事態を招いたことについては、驚くべきことに、県民に対して一言のお詫びの言葉もありませんでした。
 そして「本来ならば、この時すべてを公表し、関係者を処分していれば、今回の問題は起きなかったかもしれません」といいつつ、「しかしながら」といってあれこれ弁解し、結局、知事がなすべきことを怠ったことについては「今でも判断がつきかねているのが率直なところです」といっています。自ら掲げた開かれた県政という公約に反して県民には明らかにせず、必要な対処をとらずに、今日の重大な事態を招きながら、それが誤りだった、悪かった、という判断がつかずに、どうして今後の改革ができますか。
 知事に、質問いたします。

 第二に、今回、新聞報道で裏金問題が明るみに出て、最初10月28日の緊急記者会見で、知事は「正直に申し上げて私は初めてのことですから」とか「会計の仕組みにそういうものがあることは知りませんでした」と答えてごまかしました。
 そうしたら31日「県庁裏金 最高幹部が整理指示 2000年ごろ実態把握も公表せず」と報道されて、知事は初めて「1999年6月に、裏金があったことを知ったが、公表せず処理するよう指示していた」ことを明らかにしました。しかし、この会見では「私的流用は一切ございません」といっていました。そうしたら、翌日から、各新聞が私的流用の事実を次々に報道し、とうとう知事は6日の緊急記者会見で「私的流用があった」と認めました。
 このように知事の対処は、なんとか否定して隠そうとし、報道されて隠しきれなくなっては認めるということの繰り返しではありませんか。このようにごまかした点について県民向けのメ−ルでは「知りながら隠していたと受け取られかねないと思い躊躇しました」と弁明しています。7年前知事が知りながら隠したのはまぎれもない事実ではありませんか。それを知られるのを恐れて、今また隠したというのであれば二重に県民をあざむいたことになり、もはや、知事の資格はありません。この点どうお考えか知事に質問いたします。

 第三に、知事の内部調査や、弁護士さんたちの外部調査より、つよい法的な権限を持ち、さらに強力な調査ができるのが、地方自治法に基づく議会の百条調査であります。
 私は、議会運営委員会にこの問題についての県議会百条調査委員会の設置を提案しています。それが設置されれば、知事も全面協力して全容解明をすすめるべきとおもいますが知事の考えを質問いたします。