重大な不正という認識がない
 中田県議が金子知事のメールでの釈明を厳しく批判

 11月2日、金子知事は配信したメールマガジンで、裏金問題について釈明しています。これについて、日本共産党の中田晋介県議は、厳しく批判する次のような談話を発表しました。

 新聞報道で明らかになった長崎県庁の裏金問題は、つぎつぎにその実態が明らかになり県民の大きな怒りを呼んでいます。
ふちせ参院候補と裏金問題で訴える中田県議
 知事が、7年も前に1億8千万円の業者への「預け」という裏金の存在を知りながら隠していた。その後も裏金づくりは、県庁の40部署に広がり、知事直属の秘書課、人事課も配分を受けていた。長崎土木事務所では、職場のゴルフ大会の商品にコメ7万3千円、所長の還暦祝いにゴルフクラブ6万円、人事課への差し入れのインスタントラーメン代に60万円などのでたらめな私的流用が行われていた、という重大な事態です。これら県の調査はごく一部で、明らかになったのは氷山の一角と思われます。

 ところが、金子原二郎知事は、県民向けのメールマガジンで、この裏金を長年隠してきたことについて正当化しようとする弁明を始めています。11月2日のメルマガ長崎で知事は「この問題を隠すつもりではないかとのご指摘もあります。なぜ、結果的にそう受け取られても仕方がない事態に陥ったのか、これまでの経緯と、その時々の心情をお伝えしたい」として、要約すると「知事就任の一年後、いわゆる預け(納入されなかった物品の支払い金を業者にプールし、後年度、備品・文具品をその中から調達すること)が行われていたことがわかりました。県の幹部の説明を聞くうちに、このことは、確かに間違った手法ではあるけれども、非常に財政が厳しくなる中で、円滑に仕事を進めていく上で、このようなやり方もやむを得ないかなとも感じました。長年の慣行を外部から入ってきたばかりの私が、問答無用といった形で、もし処理したとすれば、果たして、それでよかったかどうか、今でも判断がつきかねています」とのべています。

 そこには「預け」という裏金作りが重大な不正であるという認識も、内々で処理して県民に隠してきたことについてのお詫びの一言もありません。まさにこのような知事の姿勢が今日の重大事態を生み出したもので、その責任は重大です。これほどの事態になりながら、このような認識しかないのでは知事の資格はありません。