しんぶん赤旗」2006/11/1
離島の測候所廃止や郵便局集配業務廃止
五島列島に党調査団訪問
「地域の元気奪う」 助役らが訴え

江上助役と懇談する調査団。正面右から二人目が春名候補
 春名なおあき元衆議院議員(参院比例候補)を団長とする日本共産党国会調査団は三十、三十一の両日、長崎県五島市と新上五島町を訪れ、同地域で計画されている四郵便局での集配業務廃止と福江測候所(五島市)廃止がもたらす地域への影響について住民の声を聞き、関係者と懇談しました。
 春名氏のほか吉井英勝衆院議員(代理)、江田昭弘党九州沖縄ブロック事務所長代理、江川美津子五島市議が参加しました。

 町内の三集配局を一つに統廃合する計画が出されている新上五島町の江上悦生助役は、「郵便局は住民にとって空気と同じ。集配業務廃止は地域活性化どころか元気を奪う。町の根本問題」といいます。町長と議長連名で「計画強行は経営効率だけを追い求めるもので離島の切り捨て」と、郵便局の機能維持を求める要望書を提出したことを明らかにしました。

 郵便局幹部との懇談で、集配廃止局の郵便窓口の時間外取扱いはすべてなくなることがわかりました。

 天気予報や地元の防災に欠かせない福江測候所の廃止問題では、「(西からの)悪天候は当然五島が一番早くかかわる」と、同所の役割の重要性がのべられました。全気象労働組合福江分会は、「独自のきめ細かな台風情報など、問い合わせにも答えられなくなる」との不安を指摘しています。

 春名氏は、「離島や過疎地の住民にとっては、郵便局も測候所も地域の宝でありなくてはならないと実感した。廃止計画撤回のためにがんばりたい」と語りました。
 同調査には、全労連「もうひとつの日本」闘争本部の山崎秀弘氏と郵政産業労組の日巻直映書記次長が同行しました。