「しんぶん赤旗」2006/10/31
大村九条の会が結成二周年
軍隊肥大化の危険

土山元長崎大学学長が講演


 長崎県大村市の「大村九条の会」は二十九日、同市内で同会結成二周年を記念する「講演会」を開き、市民ら約七十人が参加しました。

 「長崎県九条の会」の土山秀夫代表(元長崎大学長)が、「いま、改憲の是非を問う」と題して記念講演。同会の今後の活動について意見交換しました。
 谷川成昭代表世話人は、「憲法改悪、教育基本法改悪の暴挙を押しとどめる運動は正念場を迎えている」と地域・職場などきめ細かな「九条の会」の活動をよびかけました。

 土山氏は、「押しつけ憲法論」や改憲をめぐる世論調査の実態など、改憲論者の「主張」に具体的に反論。自らの体験や研究にもふれ、「いったん軍隊ができると、肥大化し自己増殖して『もっと武器を』『もっと予算を』『権限を』となる」と強調。外務大臣の核議論発言に対して「外務大臣の軽々な発言が、国益を無視し日本の命運を左右するものになる」と厳しく批判しました。

 同氏は九条の会の活動について、「憲法は多くの先人の犠牲の上にできたもの。あみの目のように会をつくって、学び活動すること。とりわけ若い人たちに関心をもってもらうこと」と強調しました。

 参加者からは教育基本法や国民投票法、北朝鮮問題など、積極的に意見や質問がだされ、問題の重大さが浮きぼりになりました。