「しんぶん赤旗」2006/8/22
長崎民商が40周年でフェア
「大型店進出と街づくり」を考えるシンポジウム開く

 地域の中小業者が協力し「今後の商売について考え、交流しよう」。創立四十周年を迎えた長崎民主商工会(徳永隆行会長)は二十日、長崎ブリックホール(同市茂里町)で「見る・知る・楽しむ−商工フェア・ながさき」を開きました。

 集いでは、大型店ラッシュで地域経済の衰退や環境悪化が全国的に問題になるなか、「ダイヤモンドシティ・長与」(三菱商事・イオン)、「みらい長崎」(市内茂里町、長崎バス)が市内と近隣地区に相次いで出店を計画していることから、「長崎まちづくりシンポジウム」を開き、「これ以上大型店は必要か」をともに考えました。
 長崎大学の吉田省三助教授、長与町の河野龍二町議、熊本民商の井芹栄次事務局長、市内の商店街業者・出口美春氏のパネリスト四人がそれぞれの立場から報告。
 河野氏は「ダイヤモンドシティ」の計画について、「浜町商店街がまるごとできるほどの規模の大型店。地元中小業者の問題や交通渋滞、学校環境、自然破壊などが、独自の調査もなくすすめられている」と発言。
 熊本の井芹氏は、同市でイオン系大型店の出店不許可を勝ち取った運動について報告。「利便性だけにとらわれず地域経済への影響や環境、騒音などマイナス効果も調査し、消費者や地域住民を味方にする運動を」と強調しました。
 地域住民に大型店出店による影響の実態を知らせ、「三十年、五十年先をみた街づくり」が共通して強調されました。

 商工フェアは、五百人を超す参加者でにぎわい、TV電話やポイントカードシステム、健康・リハビリ機器、水産加工品、着物リメイクなど、個性あふれる三十二店舗が出店。「わが商売」について特徴や情報を紹介しながら、今後の小売業のあり方を交流しました。