2006国民平和大行進
被爆者の思い伝え歩く


「長崎−広島コース」出発

 二〇〇六年原水爆禁止国民平和大行進「長崎−広島コース」が二十九日、長崎市松山町の平和祈念像前を出発しました。 
 原爆犠牲者に黙とうした約百五十人の行進団は、横断幕を先頭に県労連や新日本婦人の会、民主医療機関連合会、高教組、勤労者山岳連盟などの団体旗をかかげ、「核兵器廃絶」「憲法九条守れ」と訴えながら佐賀県へと向かいました。

 出発集会では時折激しく降る雨のなか、田口信夫県実行委員長(長崎大学教授)が、米軍再編や九条改憲など核兵器と平和をめぐる危険な諸情勢にふれ、「長崎と広島を結ぶこの平和大行進を、世界の平和と核兵器廃絶の大きな一歩に」とあいさつしました。

 長崎原爆被災者協議会の山田拓民事務局長は、「被爆者を先頭にした運動で核兵器廃絶はいまや世界の声になった。平和大行進の一人ひとりの足音が核兵器廃絶への扉を開く」と行進団を激励しました。

 県内の通し行進者は、宮島茂吉さん(72)[諫早市]と、今吉忠久さん(62)[大村市]の二人。今吉さんは、「核兵器廃絶を願う多くの県民みなさんと、被爆者のみなさんの思いをしっかり伝え歩きたい」と決意を込めました。
 平和行進は長崎県内約百十五`を歩き、七月六日に佐賀県に引き継がれます。