「しんぶん赤旗」2006/6/18
諌早湾干拓、長崎新幹線、玄海原発…
金子・長崎県政を問うシンポジウム


 民主長崎県政をつくる会(菅正和代表世話人ら)は十六日、長崎市内で「金子県政を問うシンポジウム」を開催し、六十三人が参加しました。
 
 シンポジウムでは諌早湾干拓、長崎新幹線、佐賀の玄海原発と県政の焦点になっている問題について報告され、質疑が行われました。

 最初に有明訴訟を支援する長崎の会の荒木英雄事務局次長が、「県が振興公社というダミーを使い、干拓農地のリースに五十三億円を出費するのは根拠がない。調整池の水質改善などに、今後も莫大な税金が投入されることになる」と、諌早湾干拓のあり方を厳しく批判しました。

 長崎新幹線については、日本共産党の中田晋介県議が報告。長崎新幹線をつくっても国交省の発表でも二十三分の短縮にしかならないのに、県費三百十二億円を含めて二千七百億円をつぎ込もうとしていることを指摘して、「県内のメディアルの世論調査でも、『建設不必要』という人が『必要』より多くなっている。県民の声を聞き、計画は白紙撤回すべきだ」と述べました。

 長崎大学の富塚明助教授はプルサーマルとは何かについて解明し、事故が起これば長崎県にも甚大な被害が及ぶことを指摘しました。そして、核汚染廃棄物の処理には万年単位の対応が求められる事実を示し、「このようなエネルギーを今使うのは妥当ではない」とし、国のエネルギー政策の転換が必要と訴えました。

 参加者からは、「県が赤字再建団体になれば、どうなるのか」、「日本の風力発電の実態は」など多くの質問が寄せられ、報告者がこれらの質問に答えました