「しんぶん赤旗」2006/5/21
諌早湾干拓
農地リース問題で監査請求準備の代表者会議ひらく



 国営諌早湾干拓事業の干拓農地(約七百f)にリース方式を導入するため、長崎県が税金約五十三億円を新たに投入しようとしている問題で、「よみがえれ!有明海訴訟」を支援する長崎の会は十九日、長崎市と諫早市の諸団体に呼びかけ、住民監査請求と「長崎公金差し止め住民訴訟」を準備する代表者会議を開きました。

 有明海訴訟弁護団の馬奈木昭雄団長と堀良一事務局長、長崎の会の塩塚節夫世話人(弁護士)らとともに、諸団体の代表や個人約四十人が参加して監査請求と住民訴訟の具体的な取り組みについて交流・懇談しました。

 馬奈木弁護士らは、入植希望者が三倍以上いると宣伝していた県がリース方式を持ち出したことについて、「入植者の見通しがないことの表れ。リース方式は土地改良法違反であり、返済の保証のない支出は地方自治法違反」「営農には多額の維持管理費が必要で経営が成り立つ見通しはない」と指摘。県民の福祉・暮らしの予算削減が続くなか税金がムダに使われる重大問題として、県民の目に見える形で明らかにする運動が求められると強調しました。

 参加者からは、「全県民の問題だということがよく分かった」「諫早市への監査請求はできないのか」など、積極的な意見が相次ぎました。
 会議では、来月一日に住民監査請求団を結成し、上旬にも県監査委員に請求書を提出することなどを確認しました。