レッドパージ犠牲者が県弁護士会に人権回復を申し立て、元県職員


 戦後、占領軍の指示でおこなわれた、レッドパージ犠牲者の中村新七氏(88)=元県庁職員、一九四九年に追放=は憲法記念日前日の二日、長崎県弁護士会に、「レッドパージによる解雇は無効」として救済と人権回復を求める申立書を提出しました。

 申立書は、「『われわれがいったい何をしたと言うのだ。解雇理由を明らかにせよ』と迫ったが、杉山宗次郎知事(当時)はただ『占領軍の指示だから』とうつむいて答えるだけでした」とのべています。
 中村氏は、「思想の自由と再び就職する機会、人並みの年金を受ける権利を奪われて一生を過ごさなければならない者がないよう、解雇を取り消し、名誉を回復して生きる権利を保障していただきたい」と訴え。二〇〇一年六月に妻を交通事故で亡くしました付け加えました。

 県内では三月二十九日以降、七人のレッドパージ犠牲者が県弁護士会に救済申し立てを行っており、同弁護士会の対応が注目されています。

「しんぶん赤旗」2006/05/09