原爆症申請、長崎で新たに二人が申請
「長年の苦しみは原爆のせい」


 「私の病気は原爆が原因」と、全国いっせいに行われている第二次原爆症認定集団申請で六日、長崎市在住の二人が同市役所を訪れ申請書類を提出しました。三月十四日に続き二回目。

 申請したのは、十七歳のとき同市中川町(爆心地から三・四`)の屋外で被爆した樋口久男さん(78)‖肺ガン‖と、十歳のとき同市水ノ浦(同三`)の自宅で被爆した福山千江子さん(69)‖甲状腺ガン‖です。二人とも、被爆から四日目に爆心地付近に入りました。

 樋口さんの場合、爆風に飛ばされ無数のガラスが突き刺さりました。翌年には「肺門リンパ」に異常が表れ、さらに肝臓肥大と、ずっと倦怠感に苦しみ続けてきました。六年前に肺ガンを手術した後も甲状腺に腫瘍が見つかっています。
 樋口さんは、「いつまで声が出るのか、次はどこにガンが出るか、毎日不安でたまらない。入市被爆の場合も体内の放射能の影響が大きいのに、国がそれを認めないのはおかしい。私の長年の苦しみを原爆のせいと認めてほしい」と、申請への思いを語りました。

 第二次原爆症認定集団申請に参加者した長崎県内の被爆者は五人になりました。

「しんぶん赤旗」2006/4/7