被爆者が国民保護計画策定に反対。「危険な計画」と長崎市に陳情


 「国民の保護に関する基本指針」に基づく「国民保護計画」づくりが市町村段階で始まるのを前に、長崎の五つの被爆者団体は十四日、長崎市の伊藤一長市長に「核攻撃を想定した市の国民保護計画」を策定しないよう申し入れました。

 提出したのは長崎原爆被災者協議会(被災協・谷口稜曄会長代行)、長崎原爆遺族会(下平作江会長)、県被爆者手帳友の会(中村キクヨ会長代行)、県平和運動センター単産被爆者協議会連絡会議(川野浩一議長)、県被爆者手帳友愛会(松本七郎会長)の五団体。

 申し入れは、政府による「基本指針」「モデル計画」、長崎県の「国民保護計画」案が、「核兵器攻撃」を受けることを想定していることについて、「想像さえできないこと」「核攻撃から住民を保護する方策はない」としています。

 被災協の山田拓民事務局長は、「『ふたたび被爆者をつくるな』こそ長崎の願い。核戦争は人類滅亡につながっており、被爆自治体として『おかしい』との声をあげてほしい」と求めました。

 諸団体の代表も、「(計画は)子供だましよりあさましい内容」「政府が基本計画を出した段階で、被爆都市の市長として声をあげるべきだった」と被爆者の思いを訴え見解を求めました。

 伊藤市長は、申し入れに理解を示しながらも、「国の受託事務であり作成しないとはならない。計画を論議する協議会に被爆者代表も参加してもらい、そこで意見をのべてもらえるよう考えたい」と答えました。

 「基本指針」は核攻撃を受けた場合の対応策として、「風下を避け、手袋、帽子などで被ばくを抑制、口及び鼻をタオルで保護する」などとしており、「原爆被害の実態を無視したもの」と反発が広がっています。

「しんぶん赤旗」2006/3/18