核兵器なくせ「長崎の鐘」鳴る
 原水協の訴えに海外客も署名
 

 原水爆禁止長崎県協議会(県原水協)は九日、長崎市の平和公園で「六・九行動」に取り組み、観光客や市民に「すみやかな核兵器の廃絶のために」署名を呼びかけました。十二人が参加し、一時間の行動で約百五十人から署名が寄せられました。

 署名をしているそばでは、核兵器廃絶の声に逆行する世界の動きに警鐘を鳴らしたいと、この日「長崎の鐘」を毎月九日に打ち鳴らす活動が再開され、多くの被爆者が同公園を訪れロープを引いています。

 また多くの修学旅行生や、大型観光船で寄港した海外の観光客などが次々にこの地を訪れ署名の応じました。カナダから初めてこの地に来たという女性(58)は、署名を訴える英語版のビラをていねいに読み、「(核廃絶に)賛成です。ありがとう」と手を合わせて署名。じっと写真パネルに見入っていました。

 爆心地から1.1`の兵器工場で被爆したという早崎猪之助さん(74)は、「三十二人いた同僚のうち生き残ったのは二人だけ。逃げる途中では、倒れた家に押し潰されたり、柱の下で動けず焼き殺された人、黒こげになった人を山ほど目撃した」といいながら署名していました。