県原水協集会が原爆症認定支援集会開く
原告団長が涙ながらに支援訴え


 原水爆禁止長崎県協議会(県原水協)は十四日、長崎市の県勤労福祉会館で、「原爆症認定訴訟支援・長崎集会」を開き、約四十人が参加。
 柴田朴代表理事が主催者あいさつしました。
 
 長崎原爆被災者協議会の山田拓民事務局長は、「長崎地裁に提訴した原告二十九人のうち四人が亡くなったことを報告。訴訟は「戦争被害だからガマンして当然とする『受忍論』を打ち破るための被爆者のいのちをかけたたたかい」と、国民的支援を訴えました。
 長崎訴訟原告団の森内實団長は、「認定申請がたった三行で却下された」との怒りをのべ、「被爆者は死と向き合う毎日、それでもたたかいぬき政府の目を覚まさせたい」と、涙に絶句しながら訴えました。
 訴訟の論争点と長崎地裁の進行について中村尚達弁護団長は、「低線量被爆(二`以遠での被爆や入市被爆)でも人体に大きな影響があることが明らかになった」と強調、来年七月結審の見通しを明らかにしました。

 被爆「体験者」医療制度見直しを国に求めている古木泰男さんは、「森内さんは四十年来の知り合い。活動に参加するような人ではなかったが、訴訟の一番の理解者だった奥さんを亡くしながらも、団長として訴訟勝利を必至に訴えた姿に感動した。私も同じ思い」と支援運動の強化を呼びかけました。

 集会では、「死ぬことは苦しい」「生きることも苦しい」「でも生きていてよかった」と、原爆投下直後の惨状と被爆者の生と死のたたかいを記録した映画「生きていてよかった」(日本原水協・亀井文夫監督)のDVD版が上映され、参加者の涙と感動をさそっていました。

「しんぶん赤旗」2005/12/17