「ナガサキ不戦の集い」や街頭宣伝
12.8を忘れまいと訴え


 日本軍のハワイ・真珠湾攻撃による太平洋戦争開戦から六十四年目の八日、「長崎の証言の会」や長崎原爆被災者協議会などによる「ナガサキ不戦の集い」が、爆心地公園の「核廃絶人類不戦の碑」前で開かれました。
 被爆者や市民ら約五十人が参加し、平和のローソクを灯して黙とう。合唱や参加者の「ひとこと発言」などが続き、「不戦の誓い」を新たにしました。
 発言のなかで、小学校の女性教師は、「子どもたちは十二月八日が何の日か知らない」と現状を憂いました。開戦当時国民学校五年だったという元高校教師は、「学徒動員令で雨の中を学生たちが進軍していた姿が目に焼き付いている」と話し、戦争の悲惨さを語り継ぐことの重要性を訴えました。

 また、新日本婦人の会県本部や自治労連、民商婦人部などで構成する長崎県母親大会連絡会は同日、長崎市浜町の鉄橋(てつばし)で、戦時中の「赤紙」(戦争への召集令状)を複製したチラシを配りました。
 冷たい小雨のなかを参加した十五人は、「憲法九条をなくさないで」「夫や息子、恋人を戦場に送るのはイヤ」と訴え。約千枚の「赤紙」が三十分でなくなりました。
 「がんばって」などと声をかける女性や高校生の姿が目立ちました。
 開戦は十六歳の時だったと「赤紙」を受け取った女性は、「戦時中の辛かった暮らしはよく憶えています。二度と繰り返してはいけない」と話していました。

「しんぶん赤旗」2005/12/10