2005年11月22日(火)「しんぶん赤旗」

長崎被爆地域未指定「なぜ差別」

赤嶺議員、被爆者と懇談


 長崎原爆の、「被爆体験者」への医療費給付事業の見直し・打ち切り問題で日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は二十一日、長崎入りし、長崎被爆地域拡大連絡会の被爆「体験者」や、市の関係者らと懇談しました。

 同連絡会との懇談には、東長崎や深堀、香焼など、爆心地から十二キロ以内で被爆しながら被爆者と認められていない「体験者」約三十人が参加。

 同会の峰松巳代表は、「『被爆者をなぜ区別するのか』と、はらわたが煮えくりかえる思いだ。被爆者が安心して老後を送れるようにしてほしい」と訴えました。

 兄弟姉妹四人のうち弟と妹が給付を却下された古木泰男さん(74)は、却下された体験者の声を独自に調査して紹介。「(却下の)通知をもらったときは気が遠くなりそうでした」「同じように被爆したのに私は却下された。初めから差別されるのは悔しい」など、いまも訴えが寄せられていると語りました。

 ほかの未指定地域の代表も次々に発言。「九十五歳の女性への出張聞き取りで、何も聞かず却下された」「病気のことは聞かず、『被爆当時零歳だから覚えていませんね』などと答えを誘導するものだった」などと怒りの訴えが続きました。

 赤嶺議員は「今回の制度改悪が、どう考えても納得いかないというみなさんの訴えがよく理解できた。厚労省を正したい」と答え、国の姿勢をただしていくことを約束しました。

 同議員はこれに先立ち、長崎市の出口静夫原爆対策部長らと、制度の問題点などについて懇談しました。

 日本共産党長崎市議団(山本誠一団長ら五人)も同席しました。