憲法原画展、「憲法前文」のイラスト原画展」
口語訳とイラストで憲法前文をやさしく


 「『憲法前文』を題材に自分の作品をつくりたい」と、分かりやすい口語調の訳文にしてイラストをつけた桑迫賢太郎さん(26歳)の絵本が出版され、長崎市内で六日まで「絵本 日本国憲法前文」桑迫賢太郎原画展が開かれました。


 絵本はB六判変型版。「絵を描き始めたのは三年ほど前から。憲法前文を読んでいたら、だれにでも分かるようにやさしく絵本にしたくなった」という桑迫さん。「前文」の一節ごとに、シンプルな絵が付けられ、やさしく解説し語りかけてくれるような気がします。
 バス停や種まき、棚田、集団、逆立ち、植林など、一見意味不明なイラストたちのようですが、「国民主権」や「戦争放棄」、「基本的人権の尊重」など、堅苦しく響く言葉を軽快に表現しています。
 「憲法について考える機会がなかった人たちに身近に、読んでもらえれば」と、企画・編集を担当したアカシ・ヤスユキさんはいいます。
 憲法にふれる機会を与えてもらったという、長崎市の森ひろみさんは、「(憲法が)生活のなかで基本になっているものだということを再発見しました。もっと大事にすべきものだと思います」と感想を寄せました。
 桑迫さんは、長崎県西海市で自然農による米・野菜づくりに挑戦しながら学習塾を開いている青年です。

「しんぶん赤旗」2005/11/09