旧長崎奉行所の一部を復元し、海外交流の歴史文化資料を一堂に集めた「長崎学」の拠点|「長崎歴史文化博物館」が三日、長崎市立山町の諏訪ノ森に開館しました。

 「長崎の歴史と文化が一カ所でわかる施設を」と、県と長崎市が一体になって建設したもの、延べ床面積約一万四千平方bの三階建てです。

 旧県立美術館などの歴史資料や江戸時代の町民の暮らしや長崎港を描いた屏風絵、古文書など約四万八千点を収蔵。十七世紀初期の「南蛮人来朝之図」(作者不詳)や川原慶賀による「唐蘭館図」など当時を知る貴重な資料ばかりです。

 この日午前には記念式典が行われ、長崎くんちの「龍踊り」の先導で開門。開館時刻の午後一時半には、入口に多くの市民が列をつくりました。
 近くに住む女性は、「長崎の歴史を刻んだ場所で暮らしているのがうれしい。これを機会に勉強したいです」とオープンを喜んでいました。

 開館記念特別展は、「長崎大万華鏡|近世日蘭交流の華・長崎」(来年一月九日まで)です。長崎で生まれた美術工芸品や絵画、オランダ人によって収集され海外に伝えられたものなど、同館収蔵資料とオランダのランデン国立民族学博物館所蔵の約四百点が展示されています。

 開館時間は午前八時半から午後七時まで。毎月第三火曜日が休館日。

長崎歴史文化博物館オープン
鎖国時代の長崎や、海外交流の歴史が一堂に集結

長崎くんちの「龍踊り」の先導で開門

「しんぶん赤旗」2005/11/4