7町合併雲仙市議選 来月13日告示
住民の声届ける日本共産党の2候補

 長崎県島原半島北西部の国見、瑞穂、吾妻、愛野、千々石、小浜、南串山の七町合併で誕生した「雲仙市」で、初めての市議会議員選挙(定数三十、六十六減)が、十一月十三日告示・二十日投・開票で実施されます。
 日本共産党から、上田あつし(篤)氏(48歳)−前瑞穂町議−と矢崎かつみ(勝己)氏(55歳)−前千々石町議−が立ち、二議席を目指します。
 同市は有権者約四万一千、雲仙岳を背に南北二十四`、東西十七`に広がる地域。稲作とバレイショを中心とした農業と、温泉地をかかえる観光の街です。
 日本共産党が実施した「住民アンケート」には、「公平・公正な市政」「農業振興に力を」「国保税引き下げと子育て支援の充実」など、新市への期待が寄せられています。しかし一方で、合併した他市の話を見聞きし、「(合併は)税負担ばかり増えて、良い事はないのでは」「市役所が遠い、支所はどうなるのか」と、不安の声が少なくありません。
 「無料だった町民健診が、いきなり二千円〜三千円の負担になった」(旧瑞穂町、国見町など)と訴え、合併のうたい文句だった「サービスは高く、負担は低く」はどこにいったのかとの怒りも広がっています。
 駆け込み的に、倒産したホテルを合併直前に買収(旧小浜町)したり、合併協議会で「新庁舎建設計画」を決めたことへの批判も強く、「特定業者と行政の不明朗な関係が大きくなるのではないか」などの声が、共通して寄せられているのも特徴です。
 雲仙市になって一ヵ月足らず。旧吾妻町の六十半ばの男性は、「行政区が大きくなると、それを食いものにする人も出てくる。(共産党に)しっかり監視してほしい」と訴えました。
 公園で孫と散歩していた女性(59歳)はいいます。「共産党は清潔なところがいい。ここではもっとズバリものがいえる議員が必要なんですよ」と。
 市議選はすでに終盤といわれます。「共産党は大丈夫」(上田地域)と、根拠のない言葉が意図的に振りまかれたり、矢崎地域に大きな影響力をもつ前町長が急きょ立候補を決めるなど、共産党落としを狙った動きは日々強まっています。
 上田、矢崎の両氏は、住民とともに実現したこれまでの実績も示しながら、「それぞれの町の良さを生かし、それを全市に広げた清潔な市政を」などと、連日街頭で訴えています。@市民の声を聞き議会に届ける、A議会報告を行なう、Bムダを正し監視役を務める|が公約です。
 告示は目前。四十三人が立候補を予定する大激戦です。

「しんぶん赤旗」2005/10/28