ウズベキスタン留学生と被爆地長崎の学生、「原爆許すまじ」歌い交流


 福岡で日本語などを学んでいる、ウズベキスタンからの四人の女子留学生ら約二十人が九日、被爆地長崎を訪れて被爆者の話を聞き、被爆遺構を見学、長崎大学の学生らと交流しました。福岡・ウズベキスタン友好協会の協力で毎年実施しているものです。
 長崎原爆被災者協議会では山田拓民事務局長から、長崎原爆がもたらした被爆の実相を学びました。山田氏は「私が十四歳のとき。爆心地から九百bで被爆した姉弟や母ら、家族五人がわけも分からず次々に死んでいった」と自らの体験を語り、「高齢化した被爆者が、今も苦しみながら核兵器廃絶を訴え続けていることを祖国で伝えてほしい」と訴えました。
 ウズベキスタンのカラフルな民族衣装に身を包んだ留学生は、「日本のことや原爆のことは、小学校のころから学んだ」などと、流ちょうな日本語で自己紹介、祖国の歌と踊りを披露し、駆けつけた長崎の大学生らと交流しました。
 平和公園では、「福岡に持っていくから」と、祖国の友人や近所の人たちとともに折ったという「折り鶴」を手向け、参加者全員で「原爆許すまじ」を歌い、核兵器廃絶への思いをともにしました。
 四人のうち、最年長で国立タシケント東洋学大学三年のオリガさん(19歳)は、「日本はすばらしい」「これからも交流を深めたい」と、長崎大学の学生らと握手を交わしていました。

しんぶん赤旗」2005/10/13