県が戦時中の空襲被災の実態をまとめ
原爆のほかにも犠牲者は千九百八十人


 先の大戦における県内の空襲被災実態について調査していた長崎県は九月三十日、集計結果をホームページで公表しました。新たな情報で随時更新します。
 終戦六十年の今年、長崎原爆の被害を除く、県内の自治体が受けた空襲日時や被災状況、資料提供などを要請。四十五市町村のうち被災報告があった十六自治体分を集約したものです。空襲はのべ三十七回、死者は合計千九百八十人、負傷者は千四百五十八人にのぼっています。
 発表では、もっとも犠牲者が多かったのは佐世保大空襲(昭和二十年六月二十八・二十九日)で、死者千二百二十五人、負傷者三百三十六人。死者は長崎市の三百四十四人、大村市三百人以上、川棚町の六十九人、愛野町の十四人、有家町の九人と続いています。
 空襲回数は大村市十回、長崎市五回、諫早市、長与町、有家町が各三回です。
 これらの市町のほか、被災報告のあった自治体は、島原市、対馬市、吾妻町、南串山町、口之津町、生月町、宇久町、新上五島町です。
 県内の空襲被災については、「私の町にも空襲があった」とナガサキピースミュージアム(長崎市)が六月、原爆だけでなく県内の空襲被災を語り継ぐ「戦後六十年企画展」を開きました。