長崎・浦上、日見 あいつぐ結成
被爆地でに「九条の会」


 被爆地長崎で地域や職場、分野別の「九条の会」結成が相次ぐなか、原爆によって破壊され廃墟の街と化した「浦上」の地と、長崎の旧市街地に至る東の玄関口・日見地区で三十一日、「うらかみ憲法九条の会」と「日見・九条の会」がそれぞれ結成されました。
 市内岡町の被災協講堂で開かれた「うらかみ憲法九条の会」結成は、僧侶の今田斐男さんや女性史研究家・葛西よう子さん、長崎の証言の会・内田伯さんら九氏が呼びかけたもの。約七十人が参加した集いで、「日本と世界の平和な未来のために、日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ『改憲』のくわだてを阻むため、あらゆる努力を」と訴えました。
 地域の主婦ら十七氏が呼びかけた「日見・九条の会」では約四十人が集い「九条の会」の映画を鑑賞。「住民はさまざま、しかし戦争・原爆の体験を経て、平和への願いはどなたにも共通するもの」と、地域の人たちの参加を呼びかけました。
 呼びかけ人の一人・吉岡一男さんは、「憲法前文と九条を読み直し、『あきらめは敗北、沈黙は後退』との言葉を思い出し参加しました」と語りました。
 被爆地・長崎市での「九条の会」は、すでに十二の地域・職場などで結成され、それぞれの「申し合わせ」によって、学習会や講演会、パネル展、街頭宣伝・署名活動などが多彩に取り組まれています。

「しんぶん赤旗」2005/8/5