核兵器と戦争のない世界を
26回目の「8・9平和展」


 原爆を、核を、戦争を考え、それぞれの作品で平和を訴えようと開かれている、「第i回ながさき8・9平和展」(企画委員会主催)。今年は、新しい長崎県美術館で三十一日まで開催されました。
 被爆六十年の今年はとくに、「核兵器廃絶と戦争のない世界」をテーマにした作品が目立ち、子どもからお年寄りまでの絵画や写真、書、絵手紙、彫塑など、すべての応募作品二百十点が展示されました。
 作品の中には、「被爆した馬ー母の記憶より」(永野博明)、「一兵卒の立死|松山町にて」(川口和男)、「苦悩の二十年を生きて|被爆者Tさん」(黒崎晴生)など、被爆の実相を題材にした絵画や写真も多く、大きさもさまざま。足を止めさせ、目を引く作品も少なくありません。
 展示作品にふれた人たちから、「今年の平和展は充実している」「これはいいね」の声が寄せられました。
 「感動してもらえる平和展になった」と話す、企画委員会の松尾英夫事務局長。「平和展として二十六年間続けてきたことが核兵器を使用させない力になってきた。一人ひとりは微力でも、『核兵器はいらない』とみんなで声をあげる場として続け、発展させたい」と語していました。