嘉代子桜、今年も満開の花を咲かせました

            「しんぶん赤旗」2005/1/10

 爆心地から約五百b、長崎市立城山小学校の「嘉代子桜」が今年も満開です。
 県立女学校四年生だった嘉代子さんは、当時、城山国民学校と呼ばれていたこの場所で、動員学徒として働いていて被爆しました。母親の津恵さんは上半身が焼け残った嘉代子さんの遺体を、被爆から二十一日目にしてやっと探し出しました。
 津恵さんは、「亡くなった女学生たちが育ててくれる」と、嘉代子さんが好きだった桜の苗を学校に贈りました。いまでは校庭の桜の中でもひときわ大きく育ち、毎年子どもたちの元気な姿を見守っています。
 この日は入学式。九十二人の新一年生を前に校長先生が、「嘉代子桜が入学を祝ってきれいに咲いています」と祝辞を贈っていました。